こんにちは。シーアです。(@seer1118b)
ひふみ投信は、レオス・キャピタルワークスが運用している、成長株・中小グロース株を中心としたポートフォリオの投資信託です。
テレビ番組「カンブリア宮殿」で「ものすごい成績を叩き出しているファンドだ」と取り上げられてから、一気に有名になりました。
しかし、今ひふみ投信は不調で、ネットでは批判のコメントが相次いでいます…。
私もひふみプラスを保有していますし、夫のiDeCoでもひふみ年金に投資しているので、他人事ではありません。
- ひふみ投信は、10年スパンで見ると圧倒的に市場平均を上回っている
- 投資信託を買うなら、信じて任せる覚悟が必要
- 大事なお金を託すなら、多少の知識は持っておこう
ひふみ投信は「守りながらふやす」投資で、日本の未来に貢献
私は、ファンドマネージャーでCEOの藤野英人氏の考え方に共感して、ひふみ投信に投資し始めました。
- 日本の成長企業に足を運んで投資先を決める
- ファンドマネージャーの顔が見える運用
- 運用しているお金は、投資家の意思そのもの
あまり世に知られていない、地方の中小企業などからも、成長株を発掘。
藤野氏自らが足を運んで、社長や従業員に会って話を聞いて、投資する銘柄を選定しています。
ファンドの規模が大きくなってきたので、米国株のVISAやAmazonなど有名どころの株も取り入れていますが、それらも安定した優良企業です。
また、藤野氏を始めとした、ファンドマネージャーの方々が、実際に顔と名前を出しているのも信頼につながっています。
経歴や考え方もそれぞれで、藤野氏も「『藤野さんのコピー』じゃなく、ライバルになってほしい」と期待を寄せています。
おそらく、藤野氏は、政治家タイプというか、プレゼン手法やメディア戦略が上手なのだと思いますが、それだけではここまで人を信用させることはできないでしょう。
個人投資家から預かって運用している資金は、ただのお金じゃなく、皆さんの意思が詰まっている、という言葉が印象に残っています。
だから、ちょっとくらいの下げで退場する気はそもそもないんです。
ひふみ投信の基準価格・純資産総額の推移
ひふみ投信の基準価格は、下がったとはいえ、じゅうぶん高い水準です。
一時期は、「4年で2倍になる」と謳われていましたが、その頃と今では市場環境が異なります。
ひふみ投信だけでなく、他のファンドでも同様の状況のものもありました。
TOPIXも、振り幅は小さいけれど、同じような値動きであることがわかります。
- 1ヶ月前 ー12.2%
- 3ヶ月前 ー9.7%
- 6ヶ月前 ー10.2%
- 1年前 −3.2%
- 3年前 +43.7%
- 設定来 +362.4%
※2018年10月末現在
2018年に入ってから買い付けた分は、元本割れしている状態です。
一方で、3〜5年前から買い付け続けていた方は、今でもプラスになっているはず。
そして、今は2017年より基準価格が下がっているので、積立で買い付け続けている方は、この先価格が上がったときにぐっと伸びる可能性も秘めています。
私のひふみプラスはマイナス約1万円、だけど解約しない理由
私は、SBI証券で「ひふみプラス」を買い付けています。
ひふみプラスは、直販系のひふみ投信を、各証券会社でも購入できるようにした商品で、マザーファンドは同じもの。
2017年9月〜12月までNISA口座で、2018年からは特定口座で、今も少額ですが積み立てています。
2017年後半は、市場が良すぎた時期なので、評価損益はマイナス1万円弱になっています。(※2018年11月30日現在)
保有口数 | 42,425口 |
---|---|
平均取得単価 | 40,492円 |
基準価格 | 38,429円 |
評価損益 | −9,266円 |
金額にすると16万円くらいですが、私の金融資産の中ではそれなりに大きなもの。
お金が有り余っているわけではないので、「こんな含み損、痛くもかゆくもない!」…とは思えません。
だけど、ここで売ってしまったら、損失が確定するだけ。
もともと、そんな短期スパンで結果を決めつけるつもりはないので、解約はしません。
10年スパンでは、ひふみ投信は市場平均に圧勝している
こちらは、直近10年間のひふみ投信と市場平均のチャート比較グラフです。
ひふみ投信は、10年という長期スパンで見ると、日経平均やTOPIXを大きく上回っています。
一方で、ここ1年の下げ幅は、市場平均よりも大きくなっています。
ひふみ投信はアクティブファンドなので、上がるときは大きく上がり、下げるときは市場平均よりも下がるもの。
リターンの裏側には、常にリスクがあるのです。ハイリスク・ハイリターン。
そもそも、投資信託は短期スパンで売り買いする目的のものではありません。
信頼できるファンドにお金を預けて、中長期で保有して運用することで、真価を発揮します。
ひふみ投信に逆風。アンチコメントの数々
レオス・キャピタルワークスの公式ツイッターアカウント(@rheos123)では、毎日投信の基準価格と前日からの価格差をツイートされています。
本日の基準価額です。 ☆ひふみ投信 44,896 -959 -2.09% ☆ひふみプラス 36,624 -781 -2.09% ☆ひふみ年金 13,454 -286 -2.08%
— レオス・キャピタルワークス公式ツイッター (@rheos123) 2018年11月20日
下げた日のツイートにぶら下がっているリプライが、もうひどい有様。
「下がっている理由を説明しろ!」とか「金返せ!」「信じていたのに裏切られた」などなど…。
実際にはひふみに投資していない人も、面白がってコメントしているかもしれませんが、あまりにもレベルが低くて、ちょっと引いちゃいます。
人間って、お金が絡むと、なりふり構わず振る舞ってしまうんですよね。
これまでの好成績を信じて投資したのなら、ちょっとくらいの下げでうろたえるのはかっこ悪いなと思います。
「インデックスを下回っている」という指摘は意味がない
ひふみ投信は、アクティブファンドです。
日経平均など、指標となる市場平均を目指すインデックスファンドとは、目標が異なります。
だから、「インデックスに勝てていない」という批判は意味がないということ。
確かに、アクティブファンドは、インデックスを上回る成績を目指して運用しています。
だけど…どんな投資のプロだって、いつも市場の動きが読めるわけではありません。
ときには失敗することだってありますし、ひふみ投信の下げ幅は、この市場環境ではむしろ健闘したほうだと思います。
あくまでも、インデックスを上回る運用を「目指す」のであって、保証するものではないんです。
投資は自己責任だって分かった上で、ひふみ投信の理念や、これまでの実績を、信じて投資したんじゃなかったんですか?
責めるべきはひふみ投信ではなく、自分のリスク許容度を見誤ったことではありませんか?
ひふみ投信の情報発信は積極的。投資するなら知識を持とう
投資のことを何も知らなかったら、不安になるのも当然です。
だって、自分のお金が訳もわからないままに減っていってるの、黙って見ていられないですよね。
どう運用してくれているのか、何が起こっているのか、知ってこそ安心できるもの。
ひふみ投信は、マメに情報発信を行っています。
毎月の運用レポート「ひふみのあゆみ」に加え、動画で株式市場や運用状況、今後の動きを報告する「ひふみアカデミー」もとても勉強になります。
大きく価格を下げた2018年10月には、藤野氏の緊急メッセージを公開し、個人投資家を安心させようと努めている様子が伺えます。
このように、かなり積極的にコミュニケーションを取っています。
しかし、こんなに努力されていても、アンチコメントをしている人がいるように、求めていない人には届いていないのでしょう。
ひふみ投信は大きくなりすぎたのかもしれない
ひふみ投信の純資産総額は、総額1324億円にも上ります。
独立系の投資信託でこの純資産額は、他では到底考えられません。
だから、国内の中小株だけでは資金を持て余して、海外株式にも進出しました。
藤野氏がメディアに露出したこともあり、一気に知名度が上がりました。
そのため、投資の本質を理解しないままに、ひふみ投信を買い付ける人が増えてしまいました。
そのせいで、ちょっと価格が下がったら「裏切られた」「騙された」と簡単に他責にする投資家も出てきてしまったのかもしれません。
レオス・キャピタルワークスがマザーズ上場を中止
ひふみ投信を運用しているレオス・キャピタルワークスは、2018年12月25日にマザーズに上場する予定でした。
新規株主に自社株を売却し、資金を得ることで、何をしようとしているのか?と、これまでひふみを信頼してきた投資家の間でも、かなり賛否が分かれました。
そのニュースを知って、解約した人もいるとか。
コメントでは、「上場したら投信のマイナスを補填しろ」とか「上場したら私たちは株主になるんですか?」とか言っている人もいて…。
自分の大切なお金を投資しているにも関わらず、あまりにも知識がないので、ビックリしてしまいます。
個人的には、これだけ規模が大きくなったから、現金がさらに必要になったのではないかなと思いました。
安易に投資した人もいるのだから、安易に解約する人もいるでしょう。
解約されたら、資金を出さなくてはいけません。
そんなときに、今売らなくていい株式を売って資金を作るくらいだったら、自社株を売った現金を保有しておいた方がいいのかなと。
ですが、結局、主幹事証券会社とのトラブルを匂わせるような形で、上場は中止されました。
信じられるファンドを自分の意志で選ぼう
投資信託は、「信じて、託す」という意味です。
運用はファンドマネージャーにお任せできますが、どのファンドを信じて、大事なお金を託すのかは、自分で決めないといけません。
判断するためには、多少なりとも、投資の知識を身につけましょう。
ネットで検索してもいいし、本を読んでもいいし。
ちょっと評価額が下がったくらいで、揺らいでしまうような信用だったら、投資信託は向いてないと思います。
自分で個別株を売り買いして、ひふみよりも高いリターンを出せる自信があるなら、そうすればいいのです。
そのためには、大きな元手が必要だし、やってみれば、そう簡単ではないと分かるはず。
決めるのは自分自身。もし損をしたとしても、自分の選択に責任があると自覚しましょう。
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お金についての考え方、とても参考になりますよ。