こんにちは。シーアです。(@seer1118b)
- 確定拠出年金って、節税になるっていうけど、どう変わるの?
- 税金が安くなった感じが、給与明細を見てもわからないよ〜。
- いつから節税効果を実感できるんだろう?
私が勤めている会社では、最近始まったばかりの、企業型確定拠出年金。
節税効果があるというけれど、実際どのくらい税金が安くなっているのか、実感がないという人も多いでしょう。
この記事では、節税できる時期、金額をシミュレーションしてみました。
確定拠出年金をやるメリットを、より具体的に知ることができますよ。
企業型確定拠出年金、スタート!MAXの3万円を拠出
うちの会社が導入したのは、三菱UFJ信託銀行の確定拠出年金。
10月に口座開設はされたものの、実際の給与からの掛金天引は1ヶ月遅れになるそうです。
11月支給の給与から、いよいよスタートしました。
会社規定で定められている、確定拠出年金への拠出額は、最大3万円まで。
私は、節税効果を最大にするために、MAXの3万円を拠出することにしました。
わたしの確定拠出年金サポートサイト|三菱UFJ信託銀行のマイページ
三菱UFJ信託銀行のマイページで、掛金額や運用実績を見ることができます。
必要に応じて、運用商品の変更や、商品ごとの割合変更などの手続きも可能。
拠出から、実際の買付までにはタイムラグがありますので、今はまだ運用実績などは表示されていません。
これから毎月の拠出を重ねていけば、徐々に掛金が増えていくことになります。
拠出時の節税メリットを公開
確定拠出年金といえば、節税効果があるということが大きなメリットです。
- 拠出時
- 運用時
- 受取時
それぞれのタイミングで税制優遇が受けられます。
まずは、拠出時の節税メリットを考えましょう。
手取り金額に見る、確定拠出年金の導入ビフォーアフター
さて、実際に、給与明細ではどのように記載されているのでしょうか。
確定拠出年金の掛金拠出が始まる前と後で、総支給額・手取り額を比較してみましょう。
※多少のデフォルメを加えています。
- 確定拠出年金が始まる前…2017年10月
- 確定拠出年金の拠出が始まった後…2017年11月
2017年10月 | 2018年11月 | |
---|---|---|
基本給 | ¥203,000 | ¥203,000 |
勤務手当 | ¥31,140 | ¥46,710 |
通勤手当 | ¥3,112 | ¥3,112 |
インセンティブ | ¥36,000 | ¥11,700 |
地域手当 | ¥5,000 | ¥5,000 |
DC掛金 | - | ¥-30,000 |
総支給額 | ¥278,252 | ¥239,522 |
健康保険 | ¥11,570 | ¥11,570 |
厚生年金 | ¥23,790 | ¥23,790 |
雇用保険 | ¥835 | ¥719 |
所得税 | ¥6,110 | ¥4,770 |
住民税 | ¥13,900 | ¥13,900 |
控除計 | ¥56,205 | ¥54,749 |
差引支給額 | ¥222,047 | ¥184,773 |
給与明細の変化1|勤務手当がアップ
月々の勤務手当が増えて、+1万5570円。
日々の売上など、会社への貢献度が評価されたもの。
私の場合、実質的には、勤務手当=みなし残業代です。
管理職からは「シーアを昇給はさせたいけれど、基本給は全社員に関わることになるのでいじりにくい」という事情があったそうで…。
みなし残業の範囲を超えた場合は、残業代が支給されますが、私は所定のみなし残業時間を超えて残業することは基本的にないので、残業代はほとんど発生しません。
給与明細の変化2|インセンティブは月により大きく変動がある
売上目標の達成可否や、特定の商品の受注など、各指標でインセンティブが支給されます。
今回は、10月に上期達成によるインセンティブの支給があったり、社内表彰で賞金を頂いたりしたため、11月との差が激しくなっています。
でも、これからも、こういうことがあったりなかったりの繰り返しになりますので、仕方ありません。
給与明細の変化3|所得税額が1340円減っている
上記の表をご覧いただくと、控除額のうち、所得税額が減っているのがわかります。
マイナス1340円ですね。
ここに、確定拠出年金の節税効果が現れていると見られます。
月々たった1000円ちょっとの節税効果では、年間1万6000円程度の節税にとどまり、大した金額ではありません。
これだけでは、確定拠出年金をやるメリットはあまり感じられないでしょう。
節税効果はこれから!拠出が始まっただけでは、税金は減らない
確定拠出年金の節税効果は、このふたつに関わります。
- 所得税
- 住民税
実は、所得税と住民税では、納付方法が異なります。
確定拠出年金の拠出が始まったからといって、今すぐに税額が下がるわけではないのです。
節税ポイント1|所得税の場合
所得税は、1月から12月にかけて支払われる給与・賞与から、とりあえず税金を給与天引で徴収します。
これがよく耳にする「源泉徴収」。
そして、その年の最後、12月31日時点で、本当に支払うべき税金額を確定し、すでに納付した金額との差額を精算します。
つまり、天引きしてきた税額より、実際の税額が少なければ、多く取りすぎなので、還付されます。
逆に、支払うべき税金額がもっと多かったとわかれば、これまでの税の納付額が少ないということで、追加徴収されることに。
これを12月、または翌年の1月に支払う給与で調整することが「年末調整」です。
確定拠出年金での節税ポイントは、拠出した掛金には所得税がかからないということ。
ただし、給与収入が2000万円以上の人や、副収入がある人、医療費等の控除がある方は、自分で「確定申告」をして所得税の納付・還付を行います。
節税ポイント2|住民税の場合
住民税は、その年の1月1日時点での居住地(住民票のある場所)の自治体に支払うもの。
前年の所得をもとに税金額を決め、それを6月から翌年5月にかけて毎月の給与から徴収します。
この方法を「特別徴収」といいます。
住民税の納付額は、毎年5月に雇用主経由で従業員に通知されます。
確定拠出年金をしたからといって、今月すぐに住民税が下がるわけではないのです。
開始時期にもよりますが、来年6月まではタイムラグ。
でも、今支払っている分は、昨年の収入を元にした後払いなので、別に損をしているわけではありません。
確定拠出年金での節税額シミュレーション
所得税の税率・税額は下記。課税所得の税額は、「A×B-C」で算出可能です。
課税所得金額(A) | 所得税税率(B) | 控除額(C) |
---|---|---|
195万円以下 | 5% | 0円 |
195万円~330万円未満 | 10% | 97,500円 |
330万円~695万円未満 | 20% | 427,500円 |
695万円~900万円未満 | 23% | 636,000円 |
900万円~1800万円未満 | 33% | 1,536,000円 |
ちなみに、住民税はだいたい10%程度。
課税所得金額が330万円~695万円の場合の税率は、概算でいうと下記となります。
- 所得税:20%
- 住民税:10%
- 課税所得金額 380万円
- 税金額 380万円×30%=114万円-(C)42万7500円=71万2500円
- 確定拠出年金の掛金 月3万円×12ヶ月=年間36万円 ※この金額が控除になる!
- 課税所得金額 380万円-36万円=344万円
- 税金額 344万円×30%=103万2000円-(C)42万7500円=60万4500円
確定拠出年金をやることで節約できた税額は、71万2500円-60万4500円=10万8000円となります。
今36歳の私が、加入してから同じ条件で60歳まで継続すれば、10万8000円×24年=約259万2000円の節税効果があります。
節税でディフェンス、運用益でオフェンス
確定拠出年金の拠出時の税制優遇について調べてみると、いかに税金を多く払っているのかを痛感しました。
税額を下げてディフェンスし、運用益でオフェンスする必要がありますね。
より手元に残るお金を増やすために、できることはやらなくてはと身にしみました。
11月からどれだけ税額が下がるのかな~とワクワクしていましたが、すぐに効果が現れるわけではないとわかったので、じっくり気長に続けていこうと思います。
まだまだ30代、これから働く期間も長いので、老後のための資産形成にも取り組む余裕がありますね。
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確定拠出年金をやる目的は、老後資金を作るためですよね。
先のことはわからないとはいえ、ある程度の目安は知っておきたいもの。
公的年金はいくらもらえるのか、生活費はいくらかかるのかなど、徹底的に試算しました。
もし、企業型確定拠出年金のある会社を退職したら、忘れずに個人型確定拠出年金(iDeCo)に切り替えましょう。
企業型確定拠出年金のない会社に転職した場合はもちろん、フリーランスになるなど、選択肢によってiDeCoの掛金上限額が異なります。