こんにちは。シーアです。(@seer1118b)
確定拠出年金は、非課税で老後資金を作れる制度です。企業型確定拠出年金(DC)を導入している企業にお勤めの方は、とてもラッキーですね。
ですが、「会社が導入したんだけど、よく分からない」「投資は怖いから、定期預金にしてる」という方もいるのではないでしょうか。
流されるままにいては、せっかくの制度も、上手に活用できません。自ら考えて、学ぶ必要があります。
この記事では、企業型確定拠出年金を有効に使う方法をお伝えします。
わたしの確定拠出年金サポートサイトがオープン
勤務先で導入された、企業型確定拠出年金の、マイページができました。三菱UFJ信託銀行の商品です。
会社から「加入登録のお知らせ」という案内をもらって、さっそくログインしてみましたよ。
まだ始まっていないので、口座内は空っぽ。今は、商品を見るくらいしかできません。
非課税で老後資金の準備ができる
確定拠出年金のいいところは、掛金・運用・受け取り時、それぞれの段階で税制の優遇が受けられることです。
これは、他の投資にはないメリットです。
拠出・運用・受取時、3段階の節税効果
- 拠出時…全額所得控除されます。所得額によりますが、本来15~20%引かれる税金が、引かれなくて済みます。所得控除されて、節税に。
- 運用時…確定拠出年金の口座内で、運用中の商品を売却することができます。その資金で他の商品を購入しても(=スイッチング)、利益に課税されません。
- 受け取り時…確定拠出年金を、定年退職時に一時金として受け取る場合は退職所得控除、年金と同じように月々受け取る場合は公的年金等控除の対象となり、どちらも税金面で優遇されます。
このように、拠出時、運用時、受け取り時の3つのタイミングそれぞれで、節税効果があります。
他の制度と見比べても、これ以上の優遇はありません。老後資金確保の手段としては最強です。
企業型確定拠出年金は、手数料が会社負担
こんなにお得な確定拠出年金を、勤めている企業が導入してくれるなんて、ラッキー以外の何物でもありません。
しかも、企業型の場合は、手数料が会社負担です。個人型確定拠出年金(iDeCo)では、金融機関によっては口座管理手数料が必要なところもあります。
手数料がかかると、その分利益が出ても食いつぶされてしまうので、なるべくランニングコストは減らしたいところ。ありがたいです。
掛金の拠出は1ヶ月遅れ
うちの会社の場合、確定拠出年金の加入手続きから、実際の拠出が行われるまでのスケジュールは下記となっています。
- 9月21日 「加入登録のお知らせ」の配布
- 10月1日 確定拠出年金の加入日
- 11月24日 掛金の初回拠出日 *毎月25日/金融機関休業日の場合は前営業日
掛金は、10月分の給与(10月25日支給)から天引されます。その日に拠出されるわけではなく、1ヶ月後に積立スタートとなります。
加入日以降、初回の掛金が拠出されるまでの間であれば、マイページから運用商品や投資割合の選択が可能です。
もし、何も指示をしないまま初回拠出日を迎えた場合、初期設定になっている、定期預金(1年満期)に自動的に拠出されます。
加入しない選択に意思はあるのか
うちの会社は、確定拠出年金に加入するかしないかを、従業員ひとりひとりが自由に選択できます。
周りの同僚たちが、確定拠出年金に加入したかどうか、詳しくは聞けていません。なんだか聞きにくくて。
チラッと聞いた話では、周りの反応はこんな感じでした。
- 30代男性(夫婦二人暮らし) 「よく分からへんけど、入っといたほうがいいんちゃう?」
- 30代男性(共働き子持ち) 「シーアさんは入るんですか? ふーん…」
- 20代女性(独身一人暮らし) 「聞いた話では、利回りが良くないらしいですよ」
「よく分からへん」等と言った背景は、想像するしかありません。
みんなも、私と同じように、なかなか話題にしづらくて、はぐらかしたりしているのかもしれません。
本当は知識があっても、聞かれてもいないのにひけらかすのもどうかなと思ったり。
ですが、あえて、これらが本音であると仮定して言わせて頂きます。
知った上でなら、加入するもしないも、好きなように決めたらいいと思います。でも、知らないで決めたら、後悔するかもしれませんよ。
強制加入の企業もある
企業によっては、退職金の代替制度として確定拠出年金を導入している場合もあります。強制的に加入されるそうです。
また、友達の会社では、拠出金額を自分では選べず、上限金額MAXまで拠出する決まりになっているとのことです。
入社当初から、拠出金額が引かれたお給料しか見ていなければ、そういうものだと思って、受け入れるものなのかもしれません。
確定拠出年金は、自分で考えないとデメリットにもなる
税制優遇のメリット、手数料のメリットなど、確定拠出年金はいいことづくめです。
しかしながら、加入する方の心構え次第では、デメリットになりうることもあります。主に下記2つが挙げられます。
- 主体性がなく、人任せになってしまう
- 知識を得ようとしないと、有効活用できない
主体性がなければ、資産が目減りすることも
企業型確定拠出年金は、自分自身で導入を決めたわけではありません。
個人型(iDeCo)のように、自分で加入しようと決めて、金融機関を比較して決めて…というステップがありません。
そのため、どうしても主体性がなく、やらされてる感が抜けません。
リスクを取って投資信託を買うのか、元本保証の定期預金で所得控除の恩恵だけを受けるのか、選ぶのは自分です。
導入は会社がやってくれても、資産配分は、代わりに誰かがやってくれるわけではありません。
最初から確定拠出年金を導入している企業に入社した方は、入社当初に加入について説明を受けることになりますが、転職や退職時、忘れていることが大半です。
転職等の際は、手続きをしないといけません。退職から6ヶ月後には、国民年金基金連合会に資産が移管されてしまいます。
移管されてしまうと、積立することも運用することもできず、徐々に資産が目減りする事態になります。それさえも覚えていないかも?
知識がなくても非課税の優遇は得られる。でも知識があればもっと活用できる
仮に、確定拠出年金で、自動的に定期預金を積み立てるのみで、ちっともプラスにならなかったとします。
それでも、掛け金を拠出した時点で、その金額に対して税金がかからず、所得控除されているので、それだけでも優遇されているのです。
確定拠出年金が始まる前の給与明細と、控除額を見比べれば、拠出した金額に対して、引かれている税金が少ないことに気づくはずです。
問題は、中途半端に知識を得て、間違った判断をした場合です。
中途半端に「利回りが良くないらしい」と聞きかじっただけで、確定拠出年金の加入自体をやめてしまうのは、おすすめしません。
自分の観点で判断材料を探し、自分の力で決断しましょう。
利回りが良くないってホント?
おそらく、「利回りが良くない」というのは、定期預金のことだと推測されます。
ネット銀行等の定期預金に比べると、確定拠出年金用の定期預金の利息が低いのは事実です。
投資信託は、インデックスファンドの場合、指標とする市場平均と同じ動きを目指すものなので、どのファンドを選んでも大きな差はでません。
そのあたりの知識がないまま、全てを「確定拠出年金」という一括りにして判断するのは危険です。
インデックスファンドについては、こちらの記事でも解説しています。
まとめ ~確定拠出年金は、自分で考えてどうするか決めよう~
掛金は、自分が働いて稼いだ、大切なお金です。その行き先は、自分の意志で決めるべきです。
若くて独身の方は、その価値がまだ本当の意味では理解できていないかもしれません。
でも、若くてもベテランでも、お金の前では誰でも平等です。
どの商品で運用するのか、独りよがりでもいいから、持論を持って選びましょう。
今の20~30代は、昔と違って、運用や投資の知識は、ネットでも十分得られる時代です。それを活かすしかありません。
確定拠出年金のメリットを活かすも殺すもあなた次第。一緒に知識を得て、豊かな老後を過ごせるように努力しましょう。