次男は、ちゃんと真面目に学校に行ってて、自分は家でゲームばかりしているくせに。
自分が上だと思っているみたいで、嫌気が差すんだ。
我が家の長男(中2)は、不登校で、勉強はまったくもって苦手です。
次男(小4)は、学校にも通っているし、勉強も運動もそこそこできます。
私から見ると、長男は日々の素行も悪く、次男のほうがずっと頑張っていると感じます。
ですが、長男が、次男に強気な態度で接したり、自分のほうが強い・偉いというようなマウンティングを取るので、私はいつもイライラ。
一方で、次男は、学校に行っていないことなど、長男を傷つけるようなことは言いません。
一部の人にとっては、自分より下だと思っている人と一緒にいると、精神が安定するといわれているんです。
自分に自信のない人ほど、見受けられる傾向ですね。
そう考えると、納得がいくことがいっぱいあるよ。
この記事では、「自分より下の誰か」と過ごすことで、長男の精神安定につながっている可能性について考えていきます。
人に聞いた話と、長男を見ていて「確かにそうだな〜」と思ったことなので、全員に当てはまるわけではありません。
体験談としてご覧くださいね。
長男は、自分の欲望にすぐ負けてしまう心の弱い人間
学校に行けなくなった理由は、勉強で遅れを取ったことによる劣等感からと思われます。
はっきりとは語りませんが、「なんで?」と問い詰めることも、子どもの負担になるというので、想像のまま。
今はもうほとんど「学校に行きなさい」とも言っていなくて、日中は家で自由に過ごしています。
ストレスフリーな日々のはずなのに、私のクレジットカードを勝手に使って、ゲームに課金していました。
しかも、一度バレて怒られたあと、2回目もやらかし…合計約6万5000円。
親のお金を取ってはいけない、という理性よりも、「ゲームの限定アイテムがほしい」「課金して他のプレイヤーよりも目立ちたい」という欲求が勝ってしまう。
悪いことをしても、隠したり、ごまかす術ばかり学んで、これまで何度も裏切られてきました。
長男が自分より下だと思っているのは、弟と犬
そんな長男が、唯一心を許せるのは、家族しかいません。
中でも、家庭内で、長男より立場が下なのは、次男(弟)と犬です。
長男は、犬には優しいけれど、次男にとても強く当たります。
私が聞いていてつらくなるような、きつい言葉で指示をしたり、ちょっとしたミスを激しく責めたりします。
不登校の長男を受け入れて、学校から帰ってきたあとの限られた時間に、仲良くゲームで遊び、慕ってくれる弟…。
それなのに、ひどい仕打ちだなぁと感じます。
だけど、次男の存在は、長男の精神的な発達に、重要な役割を果たしていたのです。
自分より下に見ている人と一緒にいると、気持ちが落ち着く心理
長男のように、心が弱い、自己肯定感の低い人は、自分が下だと思っている相手と一緒にいるとき、気持ちが安定するんです。
それは、自分に自信がないことの裏返し。
歯向かってこない相手に、威張ったり、従わせたりすることで、自分の存在意義を確認しているのです。
年齢による体の大きさなど、自分が絶対に負けないものをもとにして。
一方で、弟に「高いところにあるものが取れないから助けて〜」と頼りにされたり、「兄ちゃんのおかげで頑張れた! ありがとう」と感謝されたりすると、この上なく満たされます。
「君がいてくれて助かるわ」がマジックワード。
しつけを厳しくしても改善されない!ハードマネジメントはNG
年上の先輩など、自分の方が下だと思うとき、相手が強い態度に出ると、途端に関係性が築けなくなります。
相手が、こちらのフィーリングに合わせてくれるタイプだと、うまくいくケースもありますけどね。
また、長男の場合は、学習障害傾向で、同学年の友達たちに対して劣等感が大きくあります。
負けを認めたくない、比べられる対象でいたくない、という思いから、学校というステージから逃げ出したのではないでしょうか。
長男の場合は、よその子には、遠慮して強く出られないようです。
次男は家族だから、口の利き方は強くても、結局甘えているんですね。
家族だけ、子どもだけじゃない!ビジネスの組織運営でも同じ
仕事のマネジメントや組織運営でも、同じ傾向があるそうです。
あるチームで、精神的に病みそうになっていた女の子がいました。
普段、さばけた性格に見えていた彼女ですが、実は繊細な面もあって、直属上司のハードマネジメントが合いませんでした。
そこで、上司と離して、おっとりした男性の同僚とチームを組ませたところ、ふたりはうまくいきはじめたのです。
彼女は、その同僚男性のことをいじったり、「お昼ごはん行こ! 早く!」と急かしたり、割と雑に扱っています。
男性の方は、それでも全然気にせず、自然に受け入れてくれるタイプ。
彼は、仕事があまりできる方ではないので(笑)、彼女が手伝ったり助けることもありました。
彼女が、彼のことを「自分より仕事ができない奴」とみなしていたのは確か。
でも、同時に、彼の存在が彼女を安心させ、心の安定につながったのです。
次男がストレスを抱えているのであれば、話は別。
だけど、今のところ、適度に反撃したり、うまくかわしたり、手のひらで転がしながら対応しているようです。
自分より下の人といたい長男と、相手が強く出てもうまくやっていける次男の組み合わせが最強
長男のように、精神的に自信がない人は、強い自分を誇示したり、相手に頼られることで、自分を肯定していくステップが必要なんです。
相手が、次男のように、自分を受け入れてくれて、強く反発せずにうまく受け流してくれるからこそ、成り立つ関係。
もちろん、次男がストレスをためてしまうようなら、全力で阻止します。
だけど、今のところお互い仲がいいし、うまくいっているようです。
親があまり口出ししないほうがいいこともあるので、様子を見るつもり。
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