長男が、またしても、私のクレジットカードを使って、PCゲームのFortniteに課金していました。
このときも、かなり問い詰めたり怒ったり叱ったり、さんざん言い聞かせたはずでした。
だけど、またやってしまった…。失望しています。
この記事では、度重なる子どもの悪事に、親がどのように対応しているのかを、赤裸々に語っていきます。
【親のクレカでゲーム課金】初回の対応は2つ
2ヶ月前、初めてクレジットカードを勝手に使ってゲームに課金したと知ったときは、怒りと悲しみといろんな感情で、どうにかなりそうでした。
私が取った対策や行動はこちら。
- 子どもにお金の大切さ、クレジットカードの怖さを伝える
- 家庭内アルバイトの導入
【失敗1】お金の大切さを伝え、過去と未来がつながっていることを意識させる
折に触れて、お金と価値を紐付けて考えさせるよう、心がけていました。
たとえば、家族で「新しいソファが欲しいね」「このソファの値段は?」という話題になったとき、「5万円ってことは、あのときの課金したお金があれば買えたよね」など。
もちろん、長男は、「今そんなこと言わなくても」という感じで、バツの悪い顔をします。
もう過ぎたことなのに、蒸し返されて嫌な気持ちでしょうね。
だけど、家計管理は日々続いていくもので、一瞬だけ気をつけてもダメなんだとわかってほしい。
過去と現在はつながっていて、欲しいものを買うには、お金が必要。
長男は、学習障害の傾向があるせいか、目の前のこと以外はあっさり忘れてしまいます。
だから、あえて、ゲーム課金のことを思い出させる内容の話をして、あの出来事が今につながっていると意識させようとしました。
【失敗2】家庭内アルバイト計画で、家事をお金にする厳しさを体感させる
使った分のお金を、家庭内アルバイトで返済させる計画を立てました。
働くことの大変さや、お金の価値を、身をもって体感してもらうために。
最初は真面目にやっていましたが、だんだん惰性になってきて、私が会社から帰ってきても、ルーチンで毎日やる家事が終わっていないこともありました。
悪事を叱られたときと同じで、喉元過ぎれば…の感覚が発揮されています。
それでも、頼んだことはやっているし、許容範囲だと思うことにしていました。
欲を言えば、不登校で丸一日家にいるんだし、頼まれていなくても、自分で「ここも散らかってるから片付けよう」などと気づいてほしいけれど。
お給料は、スプレッドシートを作って管理していました。
本人にも共有しましたが、閲覧した形跡がありません。
「この家事に、お給料が発生している」という感覚は、徐々に薄れていった気がします。
【改善点】隠さずに正直に白状したことは評価する
今回、改善されていたことも、ひとつだけありました。
クレカを使って課金したその日に「やってしまった」と自分から白状したこと。
前回は、悪質な動画に騙された、という背景がありつつも、クレカの請求が来てバレるまで黙っていました。
バレるまで放置するのではなく、過ちをすぐに認めて謝れ!と、こってり指導したら、今回は自分から「話がある」と言ってきました。
ここで前回よりも怒ったら、「やっぱり言うんじゃなかった」「黙っておいたほうがよかった」って思われる。
彼にとっては、怒られるのを後回しにできるのは、メリットに感じているはず。
だから、長男がそれ以上に「先に言ってよかった」と思える状況を作る必要があります。
課金してしまったことは事実だし、話しても隠しても、お金はお金で変わりません。
だけど、自分の弱さやダメな姿から逃げて、嫌なことをなるべく先延ばしにしようとする長男にしては、大きな成長です。
【理由】解約済のクレカが使えないことを確認しようとしたから…?
なぜ課金したかという、理由というか言い訳(?)が、意味不明。
前のクレジットカードは、解約後、長男の目の前でカードにハサミを入れて捨てました。
それも、「もうカードは使えない」ということを、視覚でもわからせるために、わざわざ見せたのです。
だけど、長男はそのことをすっかり忘れていました。
なので、彼が今回持ち出したクレカは、前回のものとはまったく別のもの。
私のカードケースを再び漁って、取り出したカードの番号を新たに入力しているので、そりゃ使えるわ。
前回のカードと、券面が似ていると思ったそうですが…。
彼の主張によると、使えないと思ったのにうっかり使えてしまっただけで、つまり故意ではない、だから自分の罪は多少軽いと言いたいようです。
課金した金額は、約1万円。試すだけにしては多い
今回課金した金額は、10,800円。
fortniteのPC版では、課金の最小ロットは1,080円。
本当に彼の言うとおり、クレカが使えないことを確かめるだけなら、少額で試せばいいですよね。
「ワンチャン使えたらラッキー」くらいは、絶対思ってるでしょ?
しかも、課金直後、すでに500V-bucks消費しているんです。
課金できないことを確かめるつもりが、間違えて課金してしまったなら、なんで使うんでしょう?
ていうか、そもそも、使えないって確かめたとして、その後どうするつもりだったんだろ…。
かなりツッコミどころ満載の言い訳で、とても納得できません。
言い訳が嘘か本当か、問い詰めることに意味はない
長男の言うことが嘘か本当か、に着目したら論点がずれるのが常。
- 本当やもん。
- どうせ信用されてないからな。
- 嘘やっていうならそれでいいけど。
…などと言い出し、その1点のみの会話に終止する羽目になるのが見えています。
そうじゃなくて、これから課金しないためにどうすればいいか、我慢できるのか、なにかペナルティが必要なのか…先の話に発展させないといけません。
だから、もう、長男の話が嘘でも、どうでもいい。
次のステップ、「で、これからどうするの?」のフェーズに進みました。
【ペナルティと対策】欲求のコントロールと、物理的な壁を作ること
何はなくとも、3回目は絶対に避けたいので、再発防止策を考えないといけません。
彼に課したペナルティと、家庭内の対策はこちら。
- 残っている9500V-bucksは、使わずに残したままプレイする
- 金庫を購入して、家庭内の金品を管理
自制心を身につけるために、無断で課金した残額は使用禁止
今回課金した1万円分は、長男が使っても使わなくても、私のお財布から1万円分出ていきます。
でも、だからって「使っていいよ」とは言えません。
むしろ、あなたのために使いたくないっていうのが本音。
だから、すでに使ってしまった500V-bucks分はともかく、残りの9500V-bucksは使っちゃダメと言い渡しました。
彼にとっては、いつでも使える場所にあるのに、使ってはいけないのはもどかしいでしょう。
だけど、これは、自制心を養う訓練のため。
自分の欲求や感情をコントロールできるようになってもらいたいから。
本当に使わずにいるかは、私が抜き打ちチェックします。
加えて、次男がスパイの役割。
兄弟でフォートナイトを一緒にプレイしているので、長男が新しく課金アイテムを持っていたら、ママに報告してくれと言ってあります。
金庫を設置して、物理的にクレカを使えなくする
簡易の金庫を購入して、クレジットカードや銀行の通帳、印鑑などを施錠しておくことにしました。
実は、前回のクレカ課金のとき、経験者の方から金庫をおすすめされたんです。
だけど、そのときは「こんなに反省しているし、きっともう大丈夫だろう」と思ってしまいました。
物理的に金庫にしまわないと盗んでしまう、弱い心が情けないけれど、背に腹は替えられません。
ゲームを禁止したり、アカウントを消しても意味がない
正解のないことなので、いろんな意見を言う人がいるでしょう。
だけど、ゲームを禁止したり、アカウントを消しても、根本的な解決にはなりません。
問題は、長男自身にあるので、ゲームがダメでも他のものに依存したりするでしょう。
また、長男は、プロゲーマーになりたいと言っています。
本当にプロゲーマーになれるかは別として、彼の目標であることは確か。
ここでゲームをやめさせたら、彼の心の支えは失われ、学校にも行けないまま、無気力に日々を消費することになるでしょう。
果たして、それは正解なのでしょうか?
夢中になるものが、スポーツや読書ではなく「ゲーム」だから、偏見を持たれがちなのは置いといて。
親が子どもの生き甲斐を奪うのは、正しいのでしょうか。
たとえ、彼が悪いことをしたとはいえ、罰として禁止して、取り上げて、解決するものなの?
それって対処療法でしかない気がします。
長男自身が「このままじゃダメだ」と気づいて、改善し、成長するしか、未来はないのです。
子どものゲーム課金を阻止するために、戦いは続く
長男には、何度も様々なやり方で裏切られてきました。
だけど、今まだ事件が起こってから5日程度ですが、すでに普通の生活に戻っています。
ふとした瞬間に、長男はいい奴だと錯覚してしまいそうになる…そのうち、私が油断したら、また何かやらかすでしょう。
ゲーム課金は中毒性があるので、くり返し起こってしまうのは、ある程度仕方がないのかもしれません。
こちらもあの手この手で対策して、試行錯誤しながらやっていくしかありませんね。
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Twitterで長男のことをつぶやくと、その一部分だけを見た、普段はまったく絡みのない人から、ありとあらゆるダメ出しが来ます。
そういうのは、お断りしますね。
お子さんがゲーム障害・ゲーム依存ではないか?とお感じの方、専門家の支援を必要としている方は、子育てカウンセリング「リソースポート」のサイトをご覧ください。