こんにちは。シーアです。(@seer1118b)
投資に関するお勉強の一環で、最近読んだ本を紹介します。
元手ゼロ、毎月5万円で1億円つくる!9マス分散式ではじめる積立投資信託 川畑明美
9マス式積立投資信託とは、国内・先進国・新興国×株式・債券・リートに投資する手法。
タイトルの通り、「9マス式」の投資手法を紹介しています。
国内・先進国・新興国×株式・債券・リートを、3×3=9つに分けて、それぞれに資産を積み上げていく方法。
国内 | 先進国 | 新興国 | |
株式 | 1 | 2 | 3 |
債券 | 4 | 5 | 6 |
REIT | 7 | 8 | 9 |
最終的には、収入がなくなる老後までに、この9マスすべての資産を保有できている状態が理想とのこと。
この記事では、著者が「究極のポートフォリオ」としている、9マス分散式のメリット・デメリット・感想をまとめました。
9マス分散式は、景気の循環サイクルに合わせた投資
「景気の循環」という言葉がよく出てきます。
それに合わせて、投資するファンド・売却するファンドを変えていくということ。
- 景気回復初期
- 景気回復末期
- 景気後退初期
- 景気後退末期
景気のステージは、大きく分けてこの4つに分類されています。
「景気回復末期」のあとには景気のピークを迎えます。
逆に、「景気後退末期」のあとには、景気の底ということ。
それぞれの局面の詳細な説明と、株式・債券・REITの関係、金利の動きなどの解説が書かれています。
9マス式では、景気に合わせた売買タイミングが重要
景気の状態によって、それぞれのマスの資産をどうするのかが異なります。
投資で利益を得るためには、一つしか方法はありません。
安く買って、高く売る。
- 価格が下落した局面では、何も考えずに買う。
- 上昇している局面では、何も考えずに売る。
そのために、上記の景気のステージ毎に、どの資産をどうするべきか、細かく書かれています。
簡単に言うと、景気とは逆の動きをさせるように、資産を売買するのです。
それが、大きなリターンにつながる…。
9マス分散式は、素人には実現するのが難しそう
どんな景気の状態でも、常にリターンを獲得するためには、確かにいい方法なのかもしれません。
ですが、この戦略は素人には難しすぎて、実現可能性が低いと感じます。
金利がどうとか、そんなの私が知る頃には、すでに通り過ぎてしまってからではないでしょうか。
- 現時点は、どんな景気の状態なのか
- いつが景気のピークなのか
- 例えば「景気回復初期」だとして、それがいつまで続くのか
- いつ「景気回復末期」に移行するのか
よくよく経済ニュースを見ていれば、察知することもできるのかもしれません。
でも、そんなに自分の直感に自信はないし、毎日、新聞にかじりついているわけではありません。
バブルが崩壊してから「あれは異常だった」「あのとき不動産を買うべきじゃなかった」と言われるのと同じこと。
現在の立ち位置って、あとになってから分かるものではないでしょうか。
9マス分散式では、マイナスのときはほったらかしに
この本の中でいちばん良かったのは、評価損益がマイナスになったら「塩漬け」にするべし、という教え。
景気の流れに合わせて売買する=価格が上がっているものを売る
当然、マイナスのものは保有するしかないのですが、
心情的には、マイナスを見ているのが怖くて、これ以上マイナスが膨れないように売りたくなるもの。
だけど、それをやってしまったら、マイナスが確定してしまって、プラスに転じるチャンスがなくなっちゃいますからね。
景気は循環しているので、ほったらかしにしておけば、そのうちまた上がるときが来ます。
【疑問点】リート(不動産)って、必要?
そもそもですが、投資をする中で、REIT=リートは必要でしょうか。
値動きも激しいし、信託報酬が高いファンドや、分配金を多く出すファンドも目立ちます。
画像はこちらのブログからお借りしました。
2000〜2010年の各資産クラスの年間リターンを表しています。
世界REITは、株式以上にハイリスク・ハイリターン。
しかも、株式と似通った値動きをするため、分散先としてはあまり適していなさそう。
バランスファンドに投資して、その中に含まれている程度で十分じゃないかな、と思います。
私が保有しているものの中では「三菱UFJ国際-eMAXIS Slim バランス(8資産均等型)」にREITが含まれています。
国内REIT、先進国REITが、各12.5%ずつ。
【個人的感想】株式と債券でいいんじゃない?
本書の中でも、特に重視するべき資産クラスとして、下記4つが挙げられています。
- 先進国株式
- 国内株式
- 国内債券
- 先進国債券
先進国株式、特に米国株は、長期的に見ると、右肩上がりの成長を続けています。
次いで、国内株式も、安定してリターンが見込めます。
国内債券は、この中では最もローリスク・ローリターンで、安定しています。
先進国債券は、国内債券と同様ですが、為替差損をヘッジできるのが特徴。
ということは、REITがなくても、株式と債券で十分なのではないでしょうか。
私がメインで投資している、セゾン投信の「セゾン・バンガード・グローバルバランスファンド」も、株式と債券の割合が50:50です。
これは、公的年金の運用とも同じ割合。
かなり手堅い運用手法ですので、踏襲するならこちらの方が安心できるかな。
子どもの学費という目的に向かう!推進力を強みに、資産を増やす
著者は、お子さんの私立中学入学をきっかけに、そのための学費や塾代などの資金を作ろうと、資産運用をし始めたそうです。
私の目的はなんだろう…と考えると、やっぱり私も子どもの学費かもしれません。
11歳長男は、7年後。8歳次男は、10年後。
それぞれ高校卒業後の進路は分かりませんが、何がやりたいと言っても応えてあげられる資金は用意してあげたいと思います。
ちなみに、長男の夢は「科学者」。
でも、科学者になるなら、理系の大学卒業して、大学院とか行かないといけないんじゃないですかね?
本を読んで、そのとおりに運用しようとは考えていませんが、新しい視点や気づきを得るのは純粋に楽しいので、定期的に知識を仕入れたいなと思います。
関連記事
子どもの学費といえば、セゾン投信で、ジュニアNISA口座を保有しています。
私が投資しているのと同じファンド。
私のと比較すると、期間が短いので、まだまだ少ないですけどね。
セゾン投信に投資し始めてから、9ヶ月くらい経ちました。
今も順調に増えています。本当にほったらかしでいいので楽ちん。
他の証券口座でも投資していますが、セゾン投信という、核となる部分があるから、他で冒険できる気がしています。
「本当にお金が増える投資信託は、この10本です」の書評記事も書いています。
この本を参考に、アクティブファンドにもチャレンジし始めましたよ。